圓福 第134号
圓福 第134号
境内の枝垂れ桜や枝垂れ桃が満開で、美しく咲いています。今週末で花吹雪となりそうです。
昼と夜との寒暖差が堪えますが、皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか、お伺い申し上げます。
昨年より進めておりますが、江戸時代初期から中期にかけて、建立された書院のふすま絵の修復が、一年ぶりに完成する予定です。四百年近く経つと、紙も劣化が激しく、剥落し、京都の一級表具師も大変ご苦労されています。来る七月の盆施餓鬼法要には皆さまにお披露目が出来ればと思っております。
さて、今回も法然上人の生涯から、私たちの生活の指針となるよう学びましょう。
○法然上人の阿弥陀経についての教示○
お釈迦様のお説きになった阿弥陀経の中に、「舎利弗よ、 もし善良なものが、 阿弥陀仏の名号を聞き、 その名号を心にとどめ、 あるいは一日、 あるいは二日、 あるいは三日、 あるいは四日、 あるいは五日、 あるいは六日、 あるいは七日の間、 一心に思いを乱さないなら、その人が命を終えようとするときに、 阿弥陀仏が多くの聖者たちとともにその前に現れて、信者は心が乱れること無く、ただちに阿弥陀仏の極楽世界に生れることができる。」とあります。この一節を法然上人は、弟子たちに解説されました。
善導大師が、観経疏(観無量寿経の解説書)の中で、「一日及び七日というのは、ひとたび修行する心を起こしたなら、その後は誓って退くこと無く、生涯を通じて極楽往生をとげるまで修行を続けるのである。」とおっしゃっている。この解釈によるならば、生涯を通じで念仏を唱え続けることになる。要するに、極楽往生を願う心を起こして一遍の念仏を唱え始めれば、命が終る時まで、怠ること無く念仏を相続してゆくことが、一日ないし七日にわたって、念仏を唱えることと、阿弥陀経で説かれているのである。
私たちは、良いことを始めたとしても、なかなか続かないことが多いものです。例えば、歩くことも健康にとても良いのですが、今日は、雨だから、今日は、寒い、暑いと何かしら理由をつけて、長続きしません。なぜでしょうか。それは、差し迫ったことが、無いからと言えます。私の先輩は、大変なヘビースモーカーでした。ところが、ある時、喉の痛みで、お医者様に診てもらうと、このままでは、喉頭癌になって、声も出せなくなると告げられます。すると、どんなに人から言われてもたばこをやめなかったのに、あっさりとやめてしまわれてました。誰でも死は、突然訪れるものです。病気になって、動けなくなってから後悔しても遅すぎます。日頃から、身体の健康に気をつけることはもちろんですが、心の健康にこそ気を使うべきです。その為にも、どこでもいつでも出来るお念仏を唱え続けて、心の安らぎを保ち、感謝の心を育てて、後悔の無い毎日を過ごしましょう。
下記の通り、法然上人のご遺徳を偲ぶ、御忌法要を勤めます。ご近所、お知り合いにお声がけ下さり、是非ご参詣下さいますようご案内申し上げます。
四月十九日(土)毎年四月第三土曜日
午前十一時半 | 昼食接待 |
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午後十二時半 | 住職説教 |
午後一時半 | 御忌施餓鬼法要(追善供養) |
午後二時半 | 法然上人御忌法要(法然上人を偲ぶ特別法用) 永代納骨塔総回向(分骨の永代納骨致します) |