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圓福 第126号

圓福 第126号

謹啓 お盆を過ぎても連日の猛暑日が続いております。暑さ寒さも彼岸までと言われるように、間もなく涼しい秋が訪れることでしょう。皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか、お伺い申し上げます。
さて、今回も、法然上人のお言葉から、私達の日常生活のあり方を学びたいと思います。
 
一食は、心、ひとえに食事を思い、念仏の心静まらず。菩提心経に曰く、食は、菩提の心を妨げず。心はよく菩提を妨ぐ。
その上は、自身をあい計るべきなり
 
 「一日一食では十分と言えず、心は食事のことばかりを考えて、心静かに念仏できません。『菩提心経』には、食事は覚りを目指す心をさまたげることはない。むしろ、むさぼる心が覚りをさまたげる。とあります。ですから、食事については自分で考えて調整すべきです。」
ダイエットと言う様になって久しいのですが、私たちの周りには、様々なダイエット食品があり、カロリーオフの飲み物も溢れています。さらに、健康食品やサプリメント、無農薬野菜、無添加食品もあちこちで目にして、いったい何を食せば良いのか迷ってしまうほどです。私自身もいつの間にかビタミン剤は気休めかも知れませんが、毎日飲んでいます。遺伝子組み換えや添加物の多いものは避けますが、基本的にはあまり気にせず、何でも頂くようにしています。
 無理なダイエットは結局リバウンドして、努力した分無駄になってしまいます。法然上人のお言葉の通り、自分自身にとって何か一番良いのかをしっかり計画して進むべきです。無理しても心は乱れ、落ち着かず、イライラして、毎日の生活も人との関係も壊れてしまいます。
 念仏とは、仏さまの方から念じて下さっていることに気づくことです。身体は心の入れ物です。健康な身体を保つことはとても大切です。無理なく楽しく、欲望を少なくすれば、もう十分だと、心は爽やかに過ごすことが出来ます。私たちは、お米粒、一粒、一粒から、野菜、魚、お肉など、多くの命に身体を支えてもらっています。感謝の心を忘れず手を合わし、出されたものを頂きましょう。おかずの種類や量などよりも、今日も食事を頂くことが出来た、それだけでも嬉しく、有り難く、感謝の心が湧いてきます。お陰様に気づくこと、それがまさに念仏の生活です。
 下記の通り、秋のお彼岸法要を勤めます。ご家族、お友達、お誘い合わせ是非、お参り下さいますようご案内申し上げます

合掌

九月十九日(火)


午前十一時半

昼食接待

午後十二時半

住職、他説教

午後一時半

彼岸施餓鬼法要