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圓福 第124号

圓福 第124号

 今年も春の訪れが早く、境内の桜も大楠の木も、花弁と落ち葉が大量に落ちて、毎日掃除が大変です。
 けれども、本堂の木蓮の花は見頃です。季節季節に庭の木々が、美しい花を咲かせてお参りの方々を迎えてくれます。皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか、お伺い申し上げます。 
 さて、来年は法然上人が、浄土宗をお開きになり八百五十年になります。
 京都総本山誓願寺でも、令和六年四月二十一日から二十五日までの五日間、特別慶讃大法要が厳修されます。私も出仕致しますので、是非ご参詣下さいますようお願い申し上げます。

○法然上人の御忌法要について○

 法然上人は、一月二十五日に浄土に往生されましたが、冬の真っ只中でお参りには厳しい季節です。そこで各本山では、温かな春に檀信徒をお迎えしようと、四月の二十五日前から三日間から五日間お勤め致します。誓願寺では、毎年二十三日から二十五日の三日間お勤め致しております。ご遺徳を偲ぶため、各教区ごとに定番を割り振り、住職が二十五人、荘厳衣という最も格式の高い装いで参列します。さらに、一年を通じて練習を重ねたお経のリードをする式衆が二十人以上、式典の裏方から音響までサポートして、荘厳な式になるよう勤めます。普段、全く見聞きすることが出来ないお経の節や儀礼に、お参りの方も大変喜ばれます。
 この三日間は、管長猊下を大導師として、その御前に高讃導師、唱導師が登壇します。
 高讃導師は、法然上人のご遺徳を讃える重要な役で、生い立ちから立教開宗に到る内容等を声高らかに述べます。そして、称名念仏の浄土宗を開かれたことに感謝を述べ、念仏の継承をご本尊と正面にまつられた法然上人像にお誓いします。
 唱導師は読経のリード役をします。住職や式衆の先頭に立って、お経を引っ張っていくので大変声量が必要とされます。法要の善し悪しさえ決めてしまうので、初めて登壇する者は緊張から声がうわずって、冷や汗でびっしょりになる方も多いのです。
 荘厳衣は、お葬式に着用するきらびやかなお袈裟やお着物です。僧侶の位によって衣の色は緑色から紫色、そして紅梅、管長猊下のみ、緋色となります。
私は、住職として間もなく四十年を迎えます。還暦も過ぎ、六十代では最高位で、今回は紅梅の衣を纏い、近藤五十二様、安藤恵美子様、宮本登志江様のご厚志により特注の管長代理のお袈裟をかけて、今年、来年と京都でお練り行道にも参列致します。
 円福寺御忌法要も、京都総本山での御忌法要前のお披露目として着用致します。是非、ご高覧下されば幸いです。
 御忌法要は、法然上人、先立たれた方々に、心を込めて感謝の祈りを捧げる年に一度の大切な特別法要です。是非、ご近所お誘い合わせてお参り下さいますようご案内申し上げます。

合掌

四月十五日(土)(毎年四月第三土曜)


午前十一時三十分

昼食接待

午後十二時三十分

住職、阿弥陀院説教

午後一時三十分

御忌施餓鬼法要(追善供養)

午後二時半より

法然上人御忌法要(法然上人御遺徳を偲び特別法要)

永代納骨塔総回向 (分骨の永代納骨も致します)