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圓福 第105号

圓福 第105号

謹啓 昨年の六月十八日には、大阪府北部地震があり、今回は、同じ日に新潟で震度六強の地震がありました。このところ地震が多く、改めて防災に対する意識を高める必要を再認識させられました。
皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうかお伺い申し上げます。
 今回も法然上人のお言葉から、私達の日常生活のあり方を学びましょう。
  
「本願の、むなしからず、称名せば、必ず生まるべしと思うよりほかには、 全く心にかかる事無し。」

 お念仏を称える衆生を決して漏らさず極楽世界に救い取って下さるという阿弥陀さまの本願に、嘘や偽りはありません。ですから、私は称名念仏すれば、必ず極楽世界に生まれると思う事以外に、全く気がかりなことはありません。
これは、法然上人に、九州から来た僧が、仏さまのお姿を思い浮かべて心静かに数は少なく称えるのと、心は散乱しても数多く称えるのとどちらが優れているのですかと尋ねられた時、法然上人より先に側のいた僧侶が、心は、常に仏さまの姿を思い描きながら称えてこそ最も尊いお念仏ですと進言しました。それに対して法然上人が答えられたお言葉です。
 普通に考えれば、ただ闇雲にたくさん称えるよりも、心を込めて仏さまを思い浮かべながら一つ一つ丁寧に称える方が、断然良いに決まっています。けれども法然上人は、阿弥陀さまから頂いたお念仏を確かなものとして、心から有り難く感謝のお念仏をされていました。それは、例えば熱が出て風邪をひいてしまい、病院へ行ったとしましょう。病院によっては同じ風邪でも処方される薬は様々です。ある人は、色んな薬をたくさん飲めばより効果があると思い、あちこちの病院へ行って薬をもらい、またある人は、一番有名な病院の薬が一番効果があると思います。けれど本当に良いのは、多くの患者から信頼のある先生にちゃんと検査をして診てもらい、自分に合ったお薬を処方してもらうことです。先生から、間違いなく単なる風邪ですよ、この薬で治りますと、言われた時、ああ良かった、と安心して、処方されたとおり薬を信じて服用し、病気を治すことが出来ます。 中途半端な知識は、返って混乱し、大切なものを見過ごしがちです。幼い頃、両親の言葉は絶対でした。疑うこともなく、言われるままに行動し、安心して毎日を過ごしていました。今、本当に信じるものは、父であるお釈迦さまの教えと母である阿弥陀さまの教えです。愚かな私たちを放っておけないと真実まごころを振り向けて下さる思いに気づくことが大切です。
 先立たれた方々に感謝の祈りを捧げるお盆が参ります。左記の通り、お盆を迎えるためのお施餓鬼の法要を勤めます。毎年大変ご好評を頂く円福市を今年も大きく二日間開きます。平日が、お出ましにくいとの声を頂戴し、今回も、夏の盆施餓鬼は、海の日に行います。是非ご家族お揃いで、また、ご近所、お友達もお誘いあわせてお参り下さい。

合掌

七月十五日(祝) 


午前十一時半

昼食接待

午後十二時半

住職、阿弥陀院住職説教

一時半

盆施餓鬼法要